一番気になるのはやはり「お金」。
問題は、物件価格以外にもお金に関わる事柄がたくさんあること。
物件価格が安くても、ランニングコストが莫大にかかる家なら、トータルコストであっという間に追い越してしまいかねない。
どういう「お金」に気をつけておけばいいか、知っておきたいですよね。
1-1.物件価格が安いのは?地域の平均価格から考察してみる
大田区と目黒区と品川区の中古物件の平均価格で比較した場合、大田区では中古一戸建ての平均価格は7,554万円、中古マンションの平均価格は4,950万円です。。次に、品川区では中古一戸建ての平均価格は9,419万円、中古マンションの平均価格はの5,906万円です。そして、目黒区では中古一戸建ての平均価格は10,139万円、中古マンションの平均価格は7,191万円でした(引用元:LIFULL HOME’S)。
上記3区においては、中古一戸建ての平均価格が、中古マンションの平均価格を大きく上回っており、一戸建てはある程度の自己資金や年収がないと届かない住まいになってきています。
しかし、エリアによってマンションが主流で一戸建ての数が少ないエリアや、逆に一戸建てが主流のエリアも存在します。
お手ごろ価格な物件が探しやすいかどうかは、エリアによってかなり違うため、希望するエリアの特徴を押さえる必要があります。
1-2.諸費用やランニングコストの違いとは?
不動産の購入時にはさまざまな税金や手数料といったお金が必要になります。それらをまとめて「諸費用」と呼びますが、それも「どんな物件をどう買うか」によって大きく違ってきます。新築マンションではほとんどの場合、修繕積立金として数十万円が必要になり、新築一戸建てでは「水道負担金」といった支払いが求められる場合もあります。また、マンションも一戸建ても、中古物件は一般に仲介手数料がかかるため、新築より高くなるのが一般的で、ローンの借り方によっても手数料に大きな差が出てきます。
一般的に、戸建ての方がマンションよりも諸費用が高額になる傾向があります。
その一方で、ランニングコスト(運用費用)はマンションの方が高くなります。管理費や修繕積立金などの名目で、毎月支払いが続いていきます。30年や40年住み続けることを想定すると、ランニングコストだけで1,000万円以上に達することも少なくありません。
一般的に、諸費用とランニングコストを合算すると「戸建て」の方が「マンション」よりも高額になる傾向がありますが、物件ごとの管理費や支払いの見通しなどを踏まえて冷静に判断すべきと言えます。
1-3.資産価値はどう違うのか?
マイホームを購入するうえで「マンション」か「戸建て」かを決める場合、「資産価値」が高いかどうかはとても重要な要素の一つです。
もし将来、物件を売りたくなったとき資産価値が予想以上に下がっていたら、たとえ売れてもローンは残ってしまったり、ちょっと困ったことになります。また、立地環境ほかさまざまな条件が影響して、貸そうとしても借り手が付かないケースもあり、大きなリスクを背負うことにもなりかねません。
マンションは土地と建物を区分所有することによって、好立地でも専有面積あたりの単価を低く抑えることができるため、建物が存続する限りは貸しやすく、収益価値が高いといえます。また、築年数が浅い物件は同様の理由から売却も容易です。
これは、マンション購入を投資として捉えた場合、投資金額(購入金額)が少額でありながら、高い家賃が期待でき、損益の分岐点が低いとも言えます。
しかし、建物の老朽化が進むと売却すること自体が難しくなる上に、建替えには区分所有者の4/5以上もの同意が必要となり、マンションの一人の住民の意思で更地にして売り出すことも現実的ではないため、売却価値を保つことが困難だという特徴も押さえておきましょう。
戸建ては一般的に土地も建物も同じ所有者であるため、建物が老朽化した際の建替えが容易です。
しかも、建物の資産価値が無くなっても土地の資産価値が下がることにはならず、一定の資産価値を保ち続けることができます。
しかし、土地と建物を一緒に売り出すため、売却価格が高額になり、また収益を出せる金額で貸し出す家賃も高額にせざるを得ないため、一般的に売るにも貸すにも時間がかかるという特徴があります。